ターゲットへ確実に情報を届けるためには、 プレスリリースの配信先や配信方法の選択が非常に重要です。そこで、この記事ではプレスリリースの配信方法や無料で利用できる配信サービス・プランをご紹介した上で、配信先を選ぶ際の3つのポイントを解説します。
プレスリリースを多くの人に届けるためには「配信方法」が重要
プレスリリースを作成したら、続いて必要なのが「配信」の作業。当然のことながら、配信しなければメディアや生活者へ情報を届けることは出来ません。また、広く確実に情報を届けるためには、適切な配信方法の選択も重要です。
配信サービスを利用することなく、メール・FAX・郵送といった方法でメディア一社一社へプレスリリースを配信する場合、かなりの工数がかかるものです。自社メディアリストは送りたい相手先を網羅できないこともあるでしょう。自力で配信する場合には、1日に配信できる数にも、情報の広がりにも限りがあるかもしれません。
PR TIMESなどのプレスリリース配信サービスを利用する場合には、一度の配信で数多くのメディアに情報を届けられます。自社のリレーション有無に関わらずリリースを送れるだけでなく、生活者に直接情報を届けることも可能です。
プレスリリース配信までの3ステップ
プレスリリースの配信作業に入る前に、まずは配信までに必要な作業とそのコツを押さえておきましょう。プレスリリース配信では、主にプレスリリースの「作成」「配信」「シェア」の3ステップが必要です。各ステップの作業内容とポイントを確認しましょう。
STEP1.プレスリリースを作成する
まず最初に、プレスリリースを作成します。メディア関係者には、1日に何十通、何百通とプレスリリースが届きます。自社のプレスリリースに注目してもらうためには、何がユニークなのかや、読者に報道すべき理由となるポイント、その内容を明瞭に伝える必要があります。簡潔な構成と伝わりやすい文章を心掛けながら、プレスリリースを作成しましょう。
注意したいのは、「内容を詳しく伝えたい」という熱意のあまり冗長なプレスリリースになってしまうこと。読み手にとっては、かえってポイントが分かりづらくなる可能性もあります。また、専門用語を使いすぎると、かなり専門性の高い記者でないと伝わらなくなることも。伝えたいポイント・切り口を予め整理し、誰にでも伝わる文章で魅力をしっかり伝えましょう。
【失敗しないプレスリリースの作成ポイント】
- タイトルだけで全体の内容や話題性が伝わる
- リード文は2~3行程度で本文の内容をコンパクトに集約する
- 本文は時事性・新規性・話題性などを加味したうえで、内容の魅力を伝える
- 問い合わせ先の電話番号・メールアドレス・担当者名を明記
- 必要に応じて関連する画像や写真を複数添付する(5枚以上推奨)
【参考記事】
参考:プレスリリースで目に留まるタイトルをつける7つのコツと注意点
参考: 【現役広報が教える】プレスリリースの書き方10のコツ【文例・テンプレートあり】
参考: 【内容別】プレスリリースのテンプレート20選!無料で使えるWordの雛形
STEP2.プレスリリースを配信する
プレスリリースの原稿が出来上がったら、次は配信準備をします。プレスリリースの配信方法には、「一斉配信」と「個別配信」の2つの方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、配信方法ごとのポイントを確認しましょう。
一斉配信
一斉配信は、「プレスリリース配信サービス」を利用する配信方法です。
【配信手順の例】
- 完成したプレスリリースの原稿を配信サービスのシステムに入稿
- サービス側で保有・提供しているプレスリリースの配信先一覧の中から配信メディアやタイミングを選択
【メリット】
- 自社のメディアリレーションの有無に関わらず、様々なメディアにアプローチできる
- 入稿から配信までをスピーディに一元管理できる
- プレスリリース配信サービスサイトや提携メディアへ掲載され、メディアだけでなく生活者へも情報が届く
【デメリット】
- メディアごとに文章内容を変えるなどのカスタマイズが出来ない
- サービス利用料金として費用が発生する場合がある
個別配信
個別配信は、プレスリリースを送りたいメディアに向けて個別に連絡する配信方法です。
【配信手順の例】
- 自社で保有する「メディアリスト」の中から、リリース内容に応じて配信先を選定する
- 選定した連絡先に対して、メール(もしくは各メディアの問い合わせフォーム)・FAX・郵送などの方法でプレスリリースを個別に送る
【メリット】
- メディア種別や関係性に応じて送付内容をカスタマイズできる
- 基本的に配信作業者の人件費以外の費用が発生しない
【デメリット】
- 配信完了までに相応の工数が掛かる
- 自社のメディアリレーションが弱いと配信範囲も狭くなる
- 情報が届く対象がメディアのみになる
STEP3.プレスリリースを配信したことを広くシェアする
プレスリリースをより広く届けるためには、一斉配信・個別配信の完了後にもうひと工夫が必要です。
有効な手段のひとつが、X(旧 Twitter)やFacebook、InstagramなどSNSを通じた情報発信。プレスリリースを発表したことをSNS上でシェアすることで、より広範囲に情報を届けられる効果があります。企業としてSNSアカウントを運用している場合はその公式アカウントから発信することもできますし、公式アカウントの有無に関わらず広報担当者の個人アカウントを利用しても良いでしょう。
また、プレスリリースを単純にシェアするのではなく、広報としてプレスリリースのポイントなどのコメントを添えてみるのもおすすめです。
SNSでプレスリリースをシェアするコツ
SNSを通してプレスリリースをより多くの人に届けるためには、読み手がSNS投稿やシェアをしやすくなるための仕掛けを用意することがカギとなります。思わぬ広がりを神頼みするだけではなく、シェアしやすいプレスリリースとなるよう、自ら主導して設計やコンテンツを工夫してみましょう。
コツ1.動画素材がある場合は、再生URLや動画データと共に発信
Web上で人々が動画を視聴する機会は増加しており、シェアされた動画を目にする機会も多いのではないでしょうか。動画は、テキストでは伝えきれない情報量を視覚的に表現し、効率的に伝える手段としてとても有用です。
実は、動画を埋め込んだプレスリリースも増加しており、プレスリリース配信サービスでも動画URLを用いて簡単に動画を埋め込むことができます。新商品や新サービス、プロジェクトのイメージ動画や説明動画、使用方法を収録した動画等、プレスリリース内容に関連する動画がある場合には、素材として活用してみましょう。
コツ2.画像素材が複数ある場合は、インパクトのある写真を使用
SNS上では、テキストだけの情報よりも画像の情報の方が目に留まりやすく、またシェアされやすい傾向にあります。「SNSはビジュアルが命」と言っても過言ではなく、ユーザーは魅力的な画像を見て直感的にいいねしたり、URLをクリックしてリンク先にアクセスする等のアクションを取るのです。
だからこそ、プレスリリースを通じてメディアへ提供する画像素材は、SNSで目に留まりやすいことを1つの基準として選定しましょう。また、プレスリリース配信サービスでメイン画像として設定した画像は、SNS上でプレスリリースをシェアした際のサムネイルとして表示されることを意識して選定できると良いですね。 画像については以下の記事も参考にしてみてください。
コツ3.特定のファンと結びついている内容の場合は、ハッシュタグや投稿に絡めた発信も効果的
SNS上では、同じ趣味を持つ人々による特定のコミュニティが存在し、共通のハッシュタグを使用した情報発信が行われています。業界やユーザーの投稿を見ていると、いくつか盛り上がっているハッシュタグが見つかる場合があるでしょう。また、SNSではハッシュタグの他にトレンドキーワードも生まれています。
そうしたハッシュタグやキーワードをプレスリリースに取り入れたり、SNS投稿に活用するケースも増えています。ハッシュタグやキーワード検索をきっかけにプレスリリースにたどり着くユーザーを増やせるよう、ぜひ活用してみてください。
プレスリリースの配信のタイミングは?曜日・時間はいつがいい?
以下の記事でも解説しているように、プレスリリースがメディアに取り上げられる可能性を少しでも上げるためには、適切な配信タイミングを押さえることが必要です。
一般的なメディア関係者の活動スケジュールは暦通りです。メディア関係者が情報収集しやすいタイミングとして、週の中日である「火・水・木曜日」の配信がおすすめです。また、人によって多少異なるものの、メディア関係者の1日のスケジュールは「営業日の午前中に情報収集を行い、午後に打ち合わせや記事制作を行う」ことが多いと言われています。それらの条件を踏まえると、「午前10時から11時」がおすすめの配信タイミングとなります。
プレスリリース配信サービスを選ぶときの3つのポイント
プレスリリース配信に際して、心強い味方となる配信サービスの利用。様々な配信サービスが存在しますが、どんなポイントを意識して選べば良いのでしょうか。ここでは、「現在十分なメディアリストを持っていない」「より多くの媒体に届けたい」と考えている方々に向けて、重視したい3つのポイントを解説します。
ポイント1.予算にあった価格かどうか
多くの企業では「広報PR予算」が事前に決められており、プレスリリースの配信も予算範囲内で検討する必要があります。プレスリリース配信サービスを選定する際は、まず自社の広報PR予算を把握し、見合った金額で利用できるか否かを確認しましょう。
多くの有料配信サービスの場合、利用料金の相場は「1配信あたり3万円〜」。スポットでの利用も可能なので、まずは効果検証も兼ねていくつかのサービスを並行して利用してみるのがおすすめです。予算の捻出が難しい場合には、無料配信サービスを利用してみましょう。無料配信サービスの詳細はこちらで後述しています
ポイント2.配信先メディアの数と種類
プレスリリース配信サービスを利用するメリットのひとつは、個別配信の場合よりも多くのメディアへプレスリリースを一斉に配信できること。サービスの利用を検討する上で、配信先メディアの数や種類がどれだけあるのかを事前に把握しておきましょう。
配信先メディアの総数は、各サービスサイトやサービス資料に記載されています。各サービスの配信先メディアや配信数を比較したうえでサービスを選ぶと良いでしょう。
ポイント3.サポートの有無
プレスリリース配信サービスの中には、オプションプランとしてプレスリリース原稿の作成や添削のサポートを提供しているものもあります。スタートアップ企業や広報体制が整っていない企業など、一斉配信に際して不安が伴う場合には、サポート体制が充実しているサービスを選ぶのがおすすめです。 広報経験に長けたスタッフを頼りながら、リリース配信に関するノウハウも蓄積できると良いですね。
無料で利用できるプレスリリース配信プラン
基本的に1配信あたり3万円ほどの費用がかかるプレスリリース配信サービスですが、無料で利用できるものもいくつか存在します。ここでは、PR TIMESが提供する無料のプレスリリース配信サービスを2つご紹介します。コストの他に、サービスの特徴も合わせて確認してみてください。
1.PR TIMESの「スタートアップチャレンジ」
プレスリリース配信サービスのなかで、国内シェアNo.1を誇るのが「PR TIMES」。情報収集のため会員登録いただくメディア記者2万7929人、全国紙WEBサイト等含むパートナーメディア260媒体にコンテンツを掲載、サイトPV数は月間約9,000万PVなど、メディアだけでなく多くのユーザーにプレスリリースを届けられます。企業広報へのサポート体制も充実しており、配信設定に関するアドバイスやサポートを受けられるのも特徴のひとつです。
さらに、X(旧 Twitter)のフォロワー数47万632、Facebookのいいね数13万579というSNSの拡散力も大きなポイント。配信後のプレスリリース拡散においても、十分な発信力を持つサービスです。
PR TIMESの利用は基本的に有料ですが、設立2年以内のスタートアップ企業のリリース配信を支援する「スタートアップチャレンジ」を活用すると、毎月1件かつ適応期間中において累計10件まで利用料金が無料になります。条件面を必ず確認の上、対象となる企業は是非活用してみてくださいね。
※数値はすべて2024年8月末時点
2.PR TIMESの地域支援プラン
PR TIMESは、地域情報の流通を支援するための枠組みとして、日本全国の様々な地方金融機関と業務提携を実施。2024年7月11日現在、地方金融機関35行・8信金、地方メディア32社、地方自治体等1府2県6市2機関の合計86例、46都道府県と提携を行っており、このうち「プログラム(特別プラン)」を提供している地域もあります。
プログラム(特別プラン)の内容は、地域によって異なる場合もありますが、半年間で3配信まで無料でプレスリリースが配信できるなど、広報PRにまだ馴染みのない地域企業も取り入れやすいものになっています。利用にあたっては、各地域の地方金融機関・新聞社などを通じて申し込みが必要です。ご自身の地域が該当しているか確認されたい場合は、PR TIMESのサポート&サクセスデスクまでお問合せください。
プレスリリース配信サービス以外の方法でリリースを配信する方法
この記事では配信サービスを中心に解説してきましたが、実はそれ以外にも配信方法は存在します。
【配信方法の例】
- SNSでの共有
- メディア各社への投げ込み
【各配信方法の詳細】
- SNSのでの共有
SNSでプレスリリースをシェアするコツにもあるように、SNSでの投稿では各SNSのユーザーを中心とした情報の拡がりが期待できます。「動画を取り入れる」「インパクトのある画像を使う」「ハッシュタグやトレンドキーワードを活用する」などの工夫で、企業アカウントなどで情報発信しましょう。 - メディア各社への投げ込み
プレスリリースの投げ込みとは?大切にすべき3つのポイントと注意点でもご紹介しているように、「投げ込み」とは記者クラブへ直接情報を届ける方法のことを指します。メリットは、普段なら関わりが持てない報道陣と接点が持てること、記者が取材する情報の分野が定まっているため広報担当者がアプローチしやすいことの2つ。ただし、若干の金銭的なコストやアポイントの調整などで工数が発生するデメリットもあるので、どうしても必要な場合の手段として取り入れてみてください。
プレスリリースは配信して終わりではなく、届けるところまで
プレスリリースは原稿を作成して配信すれば終わり!と思われがちですが、漫然と配信するのではなく、ターゲットにきちんと届くよう工夫を凝らすことが大切。それをやり遂げるためにも、自社に最適な配信サービスを利用することが重要です。
スタートアップ企業やこれから広報PRを強化しようとしている企業にとって、配信時のサポート体制が整ったサービスは十分に検討の余地がありますし、社員や関係者を巻き込んだ取り組みも有効です。自社の状況や目指す広報の姿に合わせて、配信方法を選んでくださいね。
プレスリリースの配信に関するQ&A
PR TIMESのご利用を希望される方は、以下より企業登録申請をお願いいたします。登録申請方法と料金プランをあわせてご確認ください。
PR TIMESの企業登録申請をするPR TIMESをご利用希望の方はこちら企業登録申請をする