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【トレンド徹底活用術 vol.24】いい夫婦の日編:「情報収集」と「映える画像」がポイント!

想いを込めたプレスリリースをより多くの人に興味を持ってもらうためには、自社の新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報うまく活用したいところです。

時節やトレンド情報をかけ合わせることで「このタイミングで、この情報を発信する必要性がある」ということをアピールできます。これによりニュースバリュー(新情報の価値)が高まるため、メディア関係者、そして生活者に届きやすくなります。

トレンド徹底活用術」では、PR TIMES編集部が、トレンドキーワードをプレスリリースへ落とし込むコツを考察。

本記事では「いい夫婦の日」をピックアップして、重要なステップを解説します。11月22日の「いい夫婦の日」を入籍日に選ぶ人もおりブライダル業界の方や小売業、サービス業の方は、特に活用しやすいトレンドのため、ぜひ参考にしてみてください。

いい夫婦の日をプレスリリースに活用するSTEP

11月22日は「いい夫婦の日」という記念日で、祝日ではないものの語呂がよく、広く知られていますよね。この記念日を活用して、自社製品・サービスを知ってほしい一方で、効果的な発信の仕方がわからない、と感じている広報担当の方は少なくないと思います。

トレンド活用術8ステップ

基本となるステップについては以下のこちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。

プレスリリースを配信するまでの特に重要なSTEP

ここからは、実際に「いい夫婦の日」のプレスリリースの作成・配信までに必要なポイントを、基本の8つSTEPのなかでも、特に重要な5つをご紹介していきます。

プレスリリースで使用する画像素材にこだわる

昨今のSNSの普及もあり、引き続き「映え」は重要なキーワードです。特にInstagramでは「#いい夫婦の日」の投稿数が24万件を超えており(2024年9月現在)、インスタ映えが見込める空間やアイテムは需要が高いといえます。

ビジュアルは、時に商品の味や価格よりも重要な購入の決め手となることもあるため、画像素材の準備には徹底的にこだわりたいものです。

1.商品の魅力を投影した世界観を作り込もう

画像は、文字では伝えきれない魅力を伝える手段です。背景や小物、人物やロケーションにこだわると読み手に世界観を味わってもらえます。

例えば、夫婦を想起させるようなモデル2名で撮影することで読み手もイメージが湧きやすくなります。その際、フォーカスしたいのはモデルではなくプロダクトであることも忘れないよう注意が必要です。

また、ペルソナによっても与えたい印象は異なります。結婚して間もない若年夫婦をペルソナに設定する場合は白や暖色系の明るい色合いを基調に、結婚後20年以上の夫婦をペルソナに設定する場合は、シックな色合いの落ち着いたトーンにするなど画像の色合いを通して商品の魅力を伝えましょう。

ペルソナ像を具体的に立て、アピールの方針や主な訴求ポイントも詳細に決めることが大切です。

2.バリエーション豊富に用意しよう

作り込むことにこだわって、世界観を体現した画像が1~2枚になってはもったいないため、メディアにとって活用しやすい考慮し、種類を豊富に用意しておくこともおすすめします。

用意できるといい画像種類の一例

  • 世界観を作り込んだ華やかな画像
  • 商品が見やすいよう単色背景のすっきりとした画像
  • 同一シリーズで展開した類似商品も並べた画像
  • 単体ずつの画像
  • パッケージ有りと無しの画像

以下に画像を活用したプレスリリースを2つご紹介します。

事例1.「いい夫婦の日」限定ディナーのイメージ写真を複数掲載

株式会社ニュー・オータニは2023年11月22日の「夫婦の日」限定で、特典付きのディナープランを展開。プレスリリースには、記念日ならではの特別感をふんだんに盛り込んだ画像を複数掲載しています。

実際に食事をしている様子がイメージしやすい店舗内の写真や、夫婦2人での過ごし方を想像させる高級感のある写真が魅力的な事例です。

参考:<いい夫婦の日 特別企画>11/22限定の記念日にぴったりな特典をご用意しました

事例2.「いい夫婦の日」に実施した撮影会の様子を写真と動画で紹介

こちらは「いい夫婦の日」に合わせて株式会社レバレッジが配信したプレスリリースです。同社が実施した撮影会の様子を、写真と動画で紹介。静止画では伝わりづらい当日の雰囲気を、動画にまとめたのがGOODです。

動画内にも写真を複数ピックアップし、記念日企画ならではの取り組みとしてメディアフックにつなげています。

参考:「夫婦で一緒にVALXを」結婚式でVALXを活用してくださったお二人に、いい夫婦の日を記念してささやかなプレゼント

なおPR TIMESで配信する場合、プレスリリースに掲載しない画像もアップロードできます。豊富に用意した素材はなるべく多くアップロードしておくのがおすすめです。

プレスリリースにおける画像については以下の記事も参考にしてみてください。

トレンドや生活者の意識を調べて、いい夫婦の日に合わせた広報PR施策を検討する

「いい夫婦の日」に向けた広報PR活動を検討する際、生活者に先回りした施策を実施するのがベターです。例えば、「いい夫婦の日」にパートナーに何かプレゼントを贈ろうと考える生活者に訴求したプロダクトを用意しておくことを心がけましょう。

この時期のトレンドや、「いい夫婦の日」が実際生活者にどのように捉えられているのか、どのように過ごす人が多いのか、リアルな声も調べてみることが重要です。「いい夫婦の日」と自社プロダクトを結びつける企画を立てられるかもしれません。

まずは、普段使っている検索エンジンやSNSを用いて検索してみましょう。この時点では、自社プロダクトとの関連性はあまり気にせず、広く市場の傾向を掴む糸口として一般的なワードで検索するのがおすすめです。

検索ワード例
「いい夫婦の日 調査」
「いい夫婦の日 トレンド」
「いい夫婦の日 何する」
「いい夫婦の日 プレゼント」

検索結果からでは知りたい情報が得られない場合や、さらに具体的な情報が必要な場合は、自社でアンケート調査を実施してみるのもいいでしょう。例えば、以下のような調査を行うことが考えられます。

調査項目例

既出の調査から当日の予定として「外食」を挙げる人が多いことが判明
→理想の過ごし方はなにか?とより詳細を調査する

既出の調査から11月22日のいい夫婦の日の認知率は〇〇%と判明
→制定された背景まで理解している人はどれくらいいるのか?を改めて調査
→調査結果によってはいい夫婦の日が制定された背景から伝える必要性の有無がわかる

自社で調査を行うことで、自社プロダクトに関連した生活者の声を集めることができ、よりプロダクトに沿った良い切り口で情報発信ができるようになります。

さらに、調査結果を調査リリースとして公開することで、データとしてメディアに取り上げられることもあり、自社のプレゼンスの向上にもつながります。

<調査リリースの配信事例>

事例1.夕食に関する実態調査を実施し「夫婦の日」に合わせて結果を発表

敷島製パン株式会社は2023年7月14日から26日にかけて、20~40代の既婚男女を対象にアンケート調査を実施。夕食を準備する人の実態を調査し、11月22日の「夫婦の日」に合わせてレポートを配信しました。

夜にパンを食べる「ヨルパン」を発足した同社が「夕食に米・パンどちらを食べるか」という点にフォーカスしたのがユニークです。実際にパンを食べる人の割合が少ないことを明記したうえで、準備が簡単で後片付けも少ないパン食の魅力発信につなげています。

参考:全国の既婚男女1,200人に聞いた夕食に関する実態調査結果を発表!より良い夕食時間づくりに取り組む「ヨルパン部」発足

事例2.Z世代の流行を追う「いい夫婦の日」アンケート調査を実施

株式会社アイ・エヌ・ジーは、11月22日「いい夫婦の日」をテーマに調査を実施しました。15~18歳の高校生男女100人を対象に行ったWebアンケート調査です。

「Z世代」「芸能人夫婦」など、トレンドキーワードを盛り込んだキャッチーなタイトルが魅力。「Z世代マーケティング」という事業に注力する企業ならではの調査レポートともいえます。

参考:【2023年最新!結婚調査】Z世代が選ぶ理想の芸能人夫婦TOP10! Z世代の結婚に対する価値観を調査!

事例3.「いい夫婦の日」にちなんだ、プレゼントや花に関するアンケート調査

フラワーギフトサービスを展開する花キューピット株式会社は、「いい夫婦の日」に先駆けて調査を実施し、プレスリリースで結果を発表しました。「いい夫婦の日」の予定や欲しいプレゼント、欲しい花について325人に聞いたアンケート調査です。

3つの項目に分けて質問と回答をそれぞれピックアップし、グラフ画像を用いながら結果を紹介しています。記念日をきっかけに自社サービスへの注目が高まるよう、商材と「いい夫婦の日」をうまく組み合わせた事例といえるでしょう。

参考:【アンケート調査】11月22日は「いい夫婦の日」 夫・妻が欲しいもの、欲しい花の色を調査

いい夫婦の日の由来や本来の意味合いを調べる

まずは、いい夫婦の日の由来や、現代における意味合いを知るところから始めましょう。

調べる

由来を知る意味

11.22で「いい夫婦」という語呂合わせで制定されたといわれる「いい夫婦の日」。しかし、そもそも何が行われる日なのか、どのような背景や目的で制定されたのかを、正しく理解している人は多くはないと思います。

本来の意味や由来を調べていくことで意外な側面を知り、時代の変化によって生まれた意味合いを知ることで広報PR活用に役立つ情報を発見できるかもしれません。

「いい夫婦の日」に関連したプレスリリースの配信に向けて、あらためて確認しておきましょう。

いい夫婦の日の由来

1985年に政府が提唱した11月の「ゆとりの創造月間」の一環として、「11(いい)22(ふうふ)」の語呂合わせを由来に1988年に財団法人余暇開発センター(現:財団法人日本生産性本部)が制定。夫婦で楽しむ余暇やゆとりの大切さをアピールすることを目的としています。

その後、日本中の夫婦により素敵な関係を築いてもらいたいという想いから「いい夫婦の日」をすすめる会が設立されました。同会ではパートナーに想いを伝え、気持ちを形にして贈る機会を提供するため、毎年さまざまな企画・活動を展開しています。

また、「11(いい)22(ふうふ)」の語呂合わせが覚えやすいことや、縁起の良さそうな響きを理由にこの日に入籍するカップルも少なくないようです。

「夫婦」に関する記念日は、ほかにも、2月2日の「夫婦の日」、2月20日の「夫婦円満の日」など複数あります。比較してみると「いい夫婦の日」ならではの良さやポイントを見いだせるかもしれません。

より高い効果を出すために大切なポイント2つ

主に重要となるステップは上記でご紹介した5つです。しかしそれ以外にも大切なポイントがあります。基本ステップに沿って実行する際の参考にしてみてください。

ポイント1.生活者のコメントを発信

自社の言葉だけで説明をするよりも、生活者など第三者からのコメントを用いて説明するほうが、読み手も具体的なイメージを持ちやすくなります。例えば店頭インタビューや記述式アンケートを通してユーザーの声を集め、「お客様の声」として発信すると、納得感が増すだけでなく共感も呼びやすくなるでしょう。

なお、アンケートを実施する際は以下の点に注意が必要です。

  • 個人情報を取得する場合:
    取得する個人情報の利用目的や利用範囲などについて十分な説明を行い、アンケート協力の承諾を得なければなりません。個人情報は企業や団体が定めるプライバシーポリシーに則って厳格に取り扱いましょう。また、詳細の確認が必要になったときにの連絡先については、メールアドレスのみを聴取するなど、取得する個人情報は必要最低限に留めることも重要です。個人情報を慎重に扱うことはもちろんですが、常に漏洩リスクも念頭に置いておく必要があります。
  • 個人情報を取得しない場合:
    個人情報を取得しないアンケートについても、統計的に処理し個人を特定できるデータは公開しないなど、アンケート結果の取り扱い方法を説明しましょう。また、回答はプレスリリースで「お客様の声」として公表することがあるなど、公開方法についても説明し、同意のうえで回答してもらうことが大切です。

参考:個人情報保護に関する留意点|総務省

ユーザーからの声だけでなく、有識者や専門家からコメントをもらったり、イメージモデルとして起用している著名人からコメントをもららったりするのも有効です。

その際、専門家としてなのか、利用者目線としてなのか、どのようなコメントをもらうかも検討しましょう。

ポイント2.時代背景に留意した表現を検討

最近では入籍をしない人たちも増えているほか、入籍したくても法的に叶わないLGBTQの人たちも少なくありません。そのような人たちのことも考慮し、「夫婦」=「法律婚関係にある男女」を前提としない表現を用いるのも一案です。

例えば以下のプレスリリースでは「チャペルdeプロポーズ~レインボープラン~」と題し、性別や障がいにとらわれないプロポーズプロデュースを紹介。男女の結婚に限定しない多様性を、プレスリリース内の写真でも示しています。

また、性別を表す「夫」と「婦」の漢字を使わず「いいふうふの日」とひらがなで表記しているのも特徴的です。ほかの表現では「カップル」「パートナー」などに置き換えてもよいでしょう。「いい夫婦の日」にちなんだプレスリリースを配信する際は、より多くの人に訴求できるようマイノリティの人々にも目を向け、時代背景に留意した表現の使用も検討してみてはいかがでしょうか。

参考:ふたりきりで誓う新しい愛のかたち『チャペルdeプロポーズ~レインボープラン~』2023年11月22日(いい“ふうふ”の日)より提供開始

プレスリリース作成の打ち合わせイメージ

情報を集めて、画像素材や発信方法に活かそう

「いい夫婦の日」は語呂の良さから知名度が高く、メディアからの注目度も高い記念日です。

その時期のトレンドや生活者の過ごし方を知ることで、「いい夫婦の日」に何かをしたいと考える人々に訴求した広報PR活動を検討できるでしょう。

今回は実際に配信されたプレスリリースを事例として取り上げながらポイントを解説しました。「いい夫婦の日」の楽しみ方は多様であるため、多くの業界が参入するチャンスがあるともいえます。集めた情報を活かすとともに時代背景などにも留意し、共感してもらえる自社ならではの「ふたりの時間」の過ごし方を提案してみてください。

<編集:PR TIIMES MAGAZINE編集部>

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この記事のライター

小泉 玲雄

小泉 玲雄

2021年に学生インターンとしてPR TIMES入社。趣味で行っていたアプリ開発を通して、PRの重要性と奥深さを痛感。入社後は、多くの方に効果的な情報発信をしていただけるように、Webセミナーの設計をしたり、記事の執筆をしたりしています。お笑いが好きすぎて、大学では言語学の観点からコントの研究をしています。

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